私FreeManは小学生から学校の先生の影響もありクラシック音楽をよく聴くようになりました。
一番最初に聴いたのは下校の時によくかかるドボルザークの「新世界より」の第2楽章でした。
ドボルザークはスメタナと並びチェコスロバキアの代表的な作曲家で、これは当時のアメリカへの憧れ
を表現した曲と言われています。
ここでは独断と偏見で最後がハデに終わる曲、不気味な曲、きれいな曲の3つそれぞれでベスト3を選んでみました。
最後がハデに終わる曲ベスト3
第3位 交響曲第9番「合唱」から第4楽章(ベートーヴェン)
(アンドレ・クリュイタンス指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1957年12月録音)
言わずと知れた名曲です。ソロの歌唱と合唱、管弦楽が見事にマッチして最後の最後で爆発した感じです。
第2位 交響曲第5番から第4楽章(チャイコフスキー)
(エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラードフィル 1956年6月録音)
この交響曲は有名な第6番「悲愴」とは対照的に非常に明るく活動的ですがあまり知られていません。
ピアノ協奏曲第1番のように優雅さはあまりありませんが、聴いていて元気が出る曲です。
第1位 交響曲第3番「オルガン付き」から第2楽章の2(サン・サーンス)
(シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団 1959年4月録音)
サン・サーンスは「動物の謝肉祭」で有名ですが、意外にも素晴らしい交響曲を書いています。
この曲はパイプオルガンと管弦楽との激しいバトルで、ラストは打楽器も加わり盛り上がります。
また次点でチャイコフスキーの「序曲1812年」も入れたいと思います。
(ニコライ・ゴロバノフ指揮 全同盟ラジオ・テレビジョン大交響楽団 1948年録音)
不気味な曲ベスト3
第3位 交響詩「はげ山の一夜」原典版(ムソルグスキー)
(イゴール・マルケビッチ指揮 コロンビア交響楽団 1954年 リムスキー・コルサコフ編)
中学校の音楽の教科書にあったと思いますが、現在演奏されているのはほとんどがリムスキー・コルサコフ
が編曲したものです。なぜかと言いますとムソルグスキーが書いたものはとても演奏するには酷い代物だった
からです。編曲した後はテンポも遅くなり、上品になりました。
私の好きなのは編曲前の下品でおどろおどろしく、いかにも嵐の夜の山小屋という雰囲気を出している方です。
残念ながら原典版の曲はあまり残っておらず上記のも編曲版です。
第2位 バレエ音楽「ロミオとジュリエット」第2組曲から「モンタギュー家とキャピュレット家」(プロコフィエフ)
おどろおどろしくいかにもお化けが出てきそうな曲です。
プロコフィエフは「ピーターと狼」「3つのオレンジの恋」など一風変わった作風で知られていますが、これは最たる
ものでしょう。昔のアニメ「ドボチョン一家」を思い出しました。
(適当な音源がありませんでした。)
第1位 幻想交響曲から第5楽章「魔女の夜宴の夢」(ベルリオーズ)
(ピエール・モントゥー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1958年録音)
映画「シャイニング」で流れていました。徐々に発狂する男が妻子を殺そうとする映画で効果的に使われていました。
テンポは遅いのですがこれから何か起きるような予感を思わせる音楽で、「ゴジラ」に通じるものがあると思います。
この交響曲には「断頭台への行進」など残虐な幻想を彷彿させる楽章もあり、異常な世界を作っています。
きれいな曲ベスト3
第3位 ピアノ協奏曲第1番から第1楽章(チャイコフスキー)
(ゲオルク・ショルティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ピアノ:クリフォード 1958年録音)
エレガントで壮大な曲と言えばこれでしょう。第1楽章だけで裕に通常の曲全曲分あります。
様々な映画やドラマに使われましたが、ピアニストにとってはフラット5つの超難曲と思います。
後の順位にも入っていますがロシアの作曲家の作品はこのような素晴らしい曲が多いですね。
第2位 パガニーニの主題による狂詩曲から第18変奏(ラフマニノフ)
(フリッツ・ライナー指揮 シカゴ交響楽団 ピアノ:ルービンシュタイン 1956年録音)
短いですがエレガントで切ない旋律の余韻が残る曲です。
ラフマニノフの曲の中ではあまり有名ではありませんが、この曲の第18変奏だけはよく演奏されます。
第1位 交響組曲「シェヘラザード」から第3楽章(リムスキー・コルサコフ)
(エルネスト・アンセルメ指揮 パリ音楽院管弦楽団 1954年録音)
「シェヘラザード」と言ったらアンセルメという位十八番の曲でその第3楽章は特に泣けるほど官能的です。
副題で「若い王子と王女」という名前が付いており「千夜一夜物語」中のロマンスのシーンです。
全楽章とも情熱的で、特にバイオリンの独奏が素晴らしく、オーケストレーションも見事だと思います。
手塚治虫のアニメ映画「千夜一夜物語」にも使われました。
以上ですが、順位外として次の2曲も挙げておきます。
交響曲第6番「悲愴」から第1楽章(チャイコフスキー)
(エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィル 1956年録音)
有名な旋律ですが、悲愴というよりはノスタルジックな感じがします。しかし終楽章はどうしようもなく悲しい旋律ですね。
ピアノ協奏曲第2番から第2楽章(ブラームス)
(カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ピアノ:リヒター 1958年録音)
初めて聴いたときはメロドラマのテーマ曲だと思いました。まさかブラームス作とは思いませんでした。